巨樹・巨木 巡礼日記

巨樹・巨木巡礼の写真家 渡邊典博の

日本全国 巨樹・巨木巡礼 撮影旅行の様子を旅日記としてお伝えします。

 

長年、日本全国巨木巡礼の撮影旅行を続けてきました。

巨樹の様子はもちろんのこと、現地のエピソードや旅情なども、

このHPを通じてお伝えしていきたいと思っております。

 

そして、少しでも多くの皆さんに巨木に興味をもっていただき

現地にも足を運んでいただきたいです。

巨木との出会いをすこしでもお手伝いできれば幸いです。

長野県 飯田市 “噂の”黒松 2012年6月

先日来、ブログでお伝えしておりました、飯田市の市庁舎立替にともない

伐採か、存続かで、ゆれていた樹齢200年の黒松。

噂の東京マガジンでも注目されていましたが、残念ながら伐採されることに決まりました。

保護活動に取り組まれていたかたから、メッセージをいただき、私も残念至極・・・。

その姿を最後にカメラに収めようと飯田市に行ってきました。

その内容を旅日記として報告します。

 

飯田までは新宿から高速バスで4時間ほど、朝一番の7時のバスで飯田駅に向かいます。

朝ごはん代わりに大好きなゆで卵を持参、車窓から見える富士山を楽しみつつ

バスは順調にすすみ、11時に飯田駅に到着しました。

飯田行 高速バス
飯田行 高速バス
飯田駅 到着
飯田駅 到着

飯田駅の観光案内所にて、情報を収集します。

せっかく飯田まできましたので、おいしいお蕎麦屋さんに行く予定です。

さすが、果樹栽培が盛んなだけあり、観光案内所の机もいい木でできています。

ひとまず、飯田市役所めざして進みます。道はわかりやすいので、迷わず進みます。

古くからの城下町だっただけあり、城下町の面影をのこし趣のある建物も多いですね。

居酒屋さんも多くあり、これは夜も楽しそうな街です。

いい木の机
いい木の机
大ケヤキの文字が・・・
大ケヤキの文字が・・・

飯田市役所に到着しました。まずは、飯田市役所に挨拶にいきます。

新庁舎整備事業の方とお話をしました。整備事業部の窓から、黒松の姿がみえます。

なんとか残したいとあれこれ検討したとのことですが・・・。

最後の姿を撮影することを伝えました。

 

市役所をでて、すぐ裏手の黒松に向かいます。

木をみていると、「これが、“噂の”黒松ですよ~」と声をかけてくださった方がいます。

保護活動に取り組んでいる方のようです。

隣の方が出てきて、松についていろいろと教えてくれました。

やはり、テレビで放送されたのがきっかけとなり、観に来る方が増えたそうです。

伐採は本当に残念だとおっしゃっていました。

 

 

“噂の”黒松
“噂の”黒松
奥に飯田市庁舎がみえます
奥に飯田市庁舎がみえます

 樹齢200年、庭木、門下ぶりの松として、きれいな姿をしています。

さっそく、撮影にとりかかりましょう。

木と会話しながら、どんな姿を残してほしいか

周りをぐるぐる回り撮影ポイントを探していきます。樹高は15m、幹周りは130cmです。

 

この200年、古くからの城下町だけあり、松にもいろいろなことがあったでしょう。

すでに、松の持ち主はいません。近くによって松の声を聞きます。

切られることより、持ち主と会えなくなってしまったことが寂しいと言っているようです。

 

門かぶりの松
門かぶりの松
木と相談しながら撮影します
木と相談しながら撮影します

木は、動物のように、声や音を出すことはできません。動くこともできません。

困ったことや辛いことがあってもじっとそこに立ちすくすことしかできません。

200年の間そこにじっと立ち、この家の人たちを、地域を見守ってきたのでしょう。

赴きある門構えからも、黒松とこの家との関係が偲ばれます。

伐採が決まった時に、地域の方が守ってくれようとしたことがうれしかったといっているようです。

黒松の200年への思いをこめてシャッターを切ります。

 

最後に、黒松が、姿を残してくれてありがとう、といってくれているように感じました。

なんとも、切ない撮影となりました。

あじさいも美しく
あじさいも美しく
新庁舎建設予定地
新庁舎建設予定地

あわせて、市役所入り口にある、けやきと百日紅も撮影します。

こちらは、小学校から移設されてきたようです。

見事な大ケヤキです。水がいい証拠でしょう。

百日紅はなかなか大きくなりません。これでもかなり大きいほうです。

先ほどの黒松は残念ですが、こうして大切にされている木もあるのをみるとほっとしますね。

 

 

大ケヤキ手前の百日紅
大ケヤキ手前の百日紅
大ケヤキ 名古屋のほうが近いですね
大ケヤキ 名古屋のほうが近いですね

これで、今日の撮影は終了です。お昼におそばを食べに行きます。

信州といえばそばの名産地!期待が膨らみます。

街中にもどり、観光案内所と一緒になっているお蕎麦屋さん“おにひら”にはいります。

こちらも木の家具が美しいですね。天丼とざるそばのセットを頼みます。

こしがあり、水のよさがはっきりわかるほど、

そば自体に噛み応えがあり、うまみを感じられます。

てんぷらも季節の野菜てんぷらで、こちらもおいしくいただきました。

私も料理は好きなので、こんど、こういった野菜てんぷらを揚げてみます。

お土産におそばを購入しました。

こちらが“おにひら”
こちらが“おにひら”
天丼セットランチ 美味!
天丼セットランチ 美味!

その後はせっかくなので市内を散策します。

古い町だけあり、蔵や、昔の住居跡などが多くありあちこちを巡ります。

老舗の和菓子屋さんも多く、お土産には事欠きませんね。

 

そろそろバスの時間ですので、駅前にもどります。

駅前には飯田の名物である“おたぐり”(馬の腸の煮込)や名物ねぎだれおでんやさんもあります。

あと1時間出発が遅ければいっぱいやりたいところですがぐっと我慢し帰路に着きます。

 

東京には19時過ぎに到着。

高速バスをつかった日帰りの撮影旅行は初めてでしたが運転がない分体が楽でした。

黒松の件は残念ですが、写真に姿を残せて安堵しています。

 

今度は、いっぱい飲んでバスにのってすぐ睡眠・・・。

という感じで飯田に行ってみたいですね。

 

 

水引も名産品だそうです
水引も名産品だそうです
なんともそそられる居酒屋さん
なんともそそられる居酒屋さん

東京都 式根島~新島 2012年4月

記念すべきHP掲載旅行の第一弾は東京都! 

伊豆七島のうちの 式根島と新島です。

桜も見頃をすぎたころ、船で友人と二人島を回ってきました。

今回は、その様子を御紹介します。

 

 

竹芝桟橋より、朝8時出発のジェット船にのり、式根島へ向います。

11時過ぎに式根島に到着。約3時間の船旅でした。

伊豆七島への船旅といえば、夜出発。船中で一杯やりつつ、波にゆられながら就寝。

翌朝、清清しい気分で到着!という印象でしたがさすがジェット船。あっというまに到着です。

早速、巨木の撮影にでかけましょう。

今回の旅の目的のひとつ、

「法光山 東要寺 の イヌマキ」です。

こちらは東京都の天然記念物にも指定されております。

http://www1.ocn.ne.jp/~toyouji/natural-monument.html

樹高28M、お寺の目印となる巨木です。

私がみてきたなかでも一級品のマキの巨木といえるでしょう。

とった写真は、お寺の住職さんにも送ってあげる予定です。

 

撮影が終わったので、温泉に出かけます。

伊豆七島のひとつだけあって温泉がたくさんあります。

まず、「足付温泉」に入ります。

波打ち際にあり、波がばしゃばしゃ入り込んできます。

あついと感じるなら、この海水をまぜて、ぬるくしながらつかります。

水着着用とのことで、やむなくパンツで入りました。

一日のうち、潮が引いている何時間かしか入れない貴重な温泉です。

 

さらに、もう一箇所、今度は「地鉈温泉」に入ります。

読んで字のことく、地面を鉈できったような断崖の谷間にある温泉です。

がけを下りていくので、入るだけで一苦労。

でも、まさに、青空のもと、自分でほってはいる天然温泉!気分は爽快です。

 

ひとっぷろ、どころかふたっぷろも浴びましたので

宿に帰って、お待ちかねのお酒です。

今回は 「民宿 清水屋」にとまりました。

http://www1.ocn.ne.jp/~simizuya/index.html

夕飯は、島の名品が並びます。

明日葉のてんぷらや、赤いかのお刺身、たかべの塩焼き、亀の手のお味噌汁 等

なかなか、都内では食べられないものばかりです。

友人もかなり飲みますので、楽しいお酒をのめました。

 

翌日は、式根島を観光して周ります。

まずは、泊神社にご参拝。

その後遊歩道を歩き

神引展望台~唐人ヅシロ~隈の井 をぐるっと周ります。

天気がよければ伊豆七島が見渡せるということですが

今日はあいにく天気が悪く残念です。

程よく体が疲れたところで、今日ももちろん温泉に入ります。

今日は室内温泉である「憩いの家」に行きます。

こちは地鉈温泉と同じ硫化鉄泉。

いかにも効きそうな赤茶色ををしています。

 

夜は宿にてまたもや式根島の名産品をいただきます。

満足、満足。一人旅もいいものですが

夕飯時にのみ相手がいてくれるのはうれしいですね。

お酒が進みます。

 

翌日は、8時前の朝一番の船で新島に渡ります。

ここでのお目当ては「前田家のソテツ」です。

 

前田家は、新島に最も早く入植した一族といわれており、

十三社神社の宮司の家系でもあります。

その前田家の敷地内にあるのがこのソテツです。

こちらもかなり立派なものです。

前田宮司とは私の神社本庁の仕事等のお話で打ち解けることができました。

なんでも、こちらの前田家は鹿嶋とも縁があるとか・・・。

世間の狭さにはまたもや驚きですね。

 

撮影も無事終了し、海沿いを少々観光します。

ガラスアートセンターをみたり、向山展望台に登ります。

 

そうこうしているうちに船の時間となりました。

帰りのジェット船はかわいらしいピンクです。

 

無事竹芝に到着、宿のおかみさんが持たせてくれた

たかべや、赤いか、明日葉、亀の手などをお土産に帰ります。

 

これで、今回の撮影旅行は終了です。

皆さんもぜ、式根島、新島へ巨木巡礼旅行なさってください。

 

式根島公式HP

http://www10.ocn.ne.jp/~shikikyo/index.html

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