オレオレ詐欺顛末記

先日少しだけ書いたオレオレ詐欺の顛末についてブログに書きます。

 

ことの発端はとある日の夜22時くらいだったでしょうか?

家の固定電話に息子を名のる男から電話がかかってきました。

(このとき息子の名前をいったのかどうかは酔っ払っていたので覚えていません)

”携帯電話をコンビニのトイレに落としてしまった。

上司から電話がかかってきていないか?

親父の携帯番号がわからなくなってしまったので、いまからいう番号にかけなおしてほしい”

というのです。

おかしな電話だな~、と思い、「オレオレ詐欺じゃないのか?」と聞いたところ”違う”といいます。

電話番号をメモして、かけなおしたところで、その夜は終わりました。

 

翌日は娘と出かけることになっていたので朝来宅した娘に早速報告してみます。

すると、90%オレオレ詐欺だと思うから、元の番号にかけなおせ、というのでかけなおしたところ

もう会社にいるのでしょう。電話に出ません。

そこで、妻である義娘にかけたところ、そんな事実はないといいます。

娘はこれで99%オレオレ詐欺に決定だといい、

新しい番号を“オレオレ詐欺”という名前で登録してしまいました。

 

これはオレオレ詐欺を捕まえる千載一遇のチャンス!と思い

出かける途中で交番に立ち寄ることにしました。

ところが、交番の対応はびっくり仰天

“あー、それはオレオレ詐欺ですねー。今度かかってきたら110番してください”という言うだけです。

しかも、奥から出てきたおまわりさんは、なんとタバコ片手に出てきてふてぶてしくしゃべっています。

本気で捕まえる気があるのでしょうか?ちょっと憤慨しながら、出先へ向かいました。

 

まもなく出先に着くという11:15ころ

ついに“オレオレ詐欺”という番号から電話がかかってきました。

今回はちゃんと、息子の名前を名乗っています。明らかに何かの名簿を見てかけているようです。

内容はよくあるパターンです。

ます、株で大もうけをしたというのです。ずるいなー。少しよこせ!といってやります。

しかし、ここからが詐欺口調。

その株を買うために会社のお金に手をつけてしまった。

明日、税務署の査察が入るから、これを穴埋めしなければいけない。

株でもうけたお金が4日後には振り込まれるから、それまで少し貸してほしい。

というのです。その金額は2000万。

たとえ、本当の息子に頼まれてもこれだけのお金は簡単には用意できません。

こちらが、そんな金ないよ。と伝えると、向こうにもマニュアルがあるのでしょう。

だんだんと金額を下げてきます。

まず、この話は会社の経理のスズキという人と二人でやっているので、

穴埋めしなけらばならない金額も半分の1000万だといいます。

さらに、自分のお金もあるから、後200万だけ足りないというのです。

やはり、よく考えられていますね。2000万といわれるとなかなかおいそれと出せる金額ではないですが、

200万くらいであれば何とかなるかなと思ってしまいます。

ましてや、時間は午前11時過ぎ。銀行の窓口時間には十分余裕があります。

ここで、ちょっとカマをかけて、お母さん(私の亡妻)に相談してみるから、といってみます。

本当の息子なら、もちろん亡くなっていることを知っていますが、

偽者なので、そうだねお願いしますと応えています。さすがオレオレ詐欺。
13時くらいに折り返しかけてくるように言って電話を切ります。

そして、あらためて、出先の近くの交番に向かいました。

 

今回は対応がスピーディーです。

交番のおまわりさんが所轄の担当刑事さんを呼んでくれました。

生活安全課?という防犯活動をする刑事さんと、オレオレ詐欺の専門の刑事さんです。

生活安全課の刑事さんが、自宅近くのひどい対応をしたおまわりさんの担当署?に電話して

対応の問題点について、厳しく指導してくれました。安心安心。

しかし、ここでもまたびっくりすることをいわれました。

もし、このままオレオレ詐欺の犯人を逮捕することができたとしても

すでに被害者=私が、だまされていない(だまされているフリをしている)ということで

詐欺罪にはあたらない。というのです。

確かに、もう息子ではないことがわかっているのでだまされていはいないのですが。

ちょっと腑に落ちない感じです。

いずれにしろ、出先の刑事さんではなく、私の家を管轄する警察署に話を引き継いで

今後は地元の警察がこの事件を担当することになりました。

犯人から電話があったら、自宅でお金を渡すということにして引き取りに来たところを捕まえたいといいます。

もちろん全面的に協力します!と伝えました。


13時に犯人から折り返しかかってくるのを待ちます。

その日は展覧会を見に来ていたのですが、もはやそれどころではありません。

さささと駆け足で会場を回り13時なるのを待ちます。

 

ついに13時になりました!

しかし、結局犯人からは電話はかかってきませんでした。

そのことを警察署に電話すると、なんともう刑事を自宅近くに張り込ませていたとのこと。

なんともすばやすぎる対応です。残念ですが引き上げていただきました。

どうも、誰かに相談するといったことがまずかった?ようです。

犯人に警戒されてしまいました。千載一遇のチャンスを生かすことができず残念です。

 

しかし、今回のことで身をもって実感したことは電話の声の恐ろしさです。

私は息子とも連絡が取れて100%息子ではないとわかって犯人と会話をしていました。

それでも、なんとなく、息子の声に聞こえてくるから不思議です。

これが、ちょっとパニックになりながら聞いていたら、まったくもって息子の声に聞こえていたでしょう。

息子は何かと忘れ物が多く、いかにもコンビニのトイレに携帯を落としそうなところも少々信憑性がありました。

 

もう、何度も何度もいろんなところで気をつけるように言われているのでいまさらですが、

おかしな電話がかかってきたらもとの番号にかけなおしてください。

今は壊れたとしても携帯の番号が変わることは、めったにありません。

私も、オレオレ詐欺のターゲット世代ですので気をつけようと思います。

 

オレオレ詐欺 犯人と電話中
オレオレ詐欺 犯人と電話中

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コメント: 2
  • #1

    fujii fumiko (月曜日, 19 8月 2013 14:44)

    藤井です。
    オレオレ詐欺事件、引っかからなくて良かったですね。
    手口がよくわかったので、私も母親に忠告しておきます。

  • #2

    巨木渡辺 (火曜日, 20 8月 2013 14:57)

    藤井さん
    コメントありがとうございます。
    詳細な手口?がお分かりいただけましたか?
    電話での交渉がいかに危険か身にしみました。
    御母堂にもよくよく御忠告もうしあげてください。

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