国立能楽堂にて、能をみてきました。
演目は「復曲能 常陸帯」というものです。
常陸帯とは、1月11日に、妻を得たい男が、帯に歌を書き神前に手向け、
数多の帯からその帯を選び、書かれた歌を読んだ女を自分の妻とする、
という鹿島神宮の縁結びの神事です。
こちらを題材にしたもので古くは室町時代から演じられていたそうです。
昨年鹿島神宮にて126年ぶりに蘇った作品の再演です。
タイトルの上に“復曲能”とつけられていますが
これは、古い演目をただそのまま演じるのではなく
現代に通じるようにわかりやすく手を入れたもののことをいうそうです。
開演に先立ち、能本(台本)を作成した法政大学名誉教授の西野先生より
30分ほど演目や能に関して解説がありました。
これのおかげで、かなり内容に入り込みやすくなりました。
私は去年の10月に行われた鹿島神宮での公演もみていますが
今回画期的にちがったことは、客席です。
客席すべて、1席1席に、小型の画面がついており
すべてのせりふがここに映し出されます。
やはり、耳できくだけではなかなか理解しがたかった内容も
これをみて、文字として確認できるのでとてもわかりやすくなりました。
本当に画期的ですね。
当日は、鹿島のゆるきゃら ぼくでんクンも登場。
会場での物産の販売が、鹿島モードを高めます。
鹿島からは、宮司を筆頭にバスで観賞にきていました。
本格的な能をみたのははじめての経験でしたが
ただ、伝統に胡坐をかくのではなく
常に新しく進化していこうとする意欲が感じられ大変面白く観賞しました。
また機会があれば観てみたいですね。
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